十二日市と書いて「じゅうにんちまち」と呼びます。
私は埼玉県浦和市の旧中山道沿いの家で生まれ育ちました。
昔は小間物問屋だったらしく街道沿いによくある昔の店構えを薄っすらと覚えています。
昔から浦和市に住んでいる方には馴染み深いと思いますが、年の最後の行事となるのがこの十二日市の行事です。
大宮市では十日市。こちらも「とうかまち」と言います。
今はどちらもさいたま市となってしまいましたが、十日市、十二日市共、今でも行われています。
ところで、何故「市」と書いて「まち」と呼ぶのでしょうか。
昔から住んでいる人間にとっては当たり前の事でも、新しく引っ越して来られた方は疑問に持たれるようです。
いろいろ説はあるようなのですが、ちょっと調べてみました。
■「市がたつまちとは、市がたつ祭のこと。大宮氷川神社、浦和調神社参道沿いは、師走のマチの雰囲気を味わいに、参拝人でごったがえす。」と古書に書かれている説。
これは
「まち」という言葉の本来の意味は、「区画」と古くから一般に言われており、とりわけ田圃(たんぼ)の単位で実施された十日マチというような用例は市が立つ祭りというような意味合いとして解釈されてきたようです。
ちょっと、深い話になってしまいましたが、これも昔の慣習だと思います。
只、現代は昔の慣習も伝える文化自体が無くなってしまい良い事かどうか複雑な思いです。
さて、私は毎年、末っ子を連れ十二日市に来てます。
素直に、美しく、師走の勢いを肌で感じる事ができるからです。
夜店は数百店も出店され、その中でも
何百もの「熊手」は絶賛する内容です。
熊手は熊手でお金を掻き集めると縁起物。
そして熊手を買った時にしてもらう「三三七拍子」。
とても気持ちがいいです。大きい熊手を買えば(鳶職の)売り手がどんどん集まって来て掛け声は大きくなる。身震いするような気持ちになります。
こんな気持ちが高ぶる縁起の良い事はありません。
私は数千円の熊手しか買えませんが、いつかは、数十万の熊手を買えるようになりたいと思ってます。子供にはいつか、あの一番上の熊手を買うからなと。
私のささやかな夢です。楽しみにしています。
エコプロダクトから初まり今日は一日が長いです。