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2015年4月5日日曜日

米軍AAR(Action After Review)から組織運営を学ぶ

日本の企業での組織運営のマネージメントスタイルは各社各様かと思う。
良い意味で企業の成り立ち(文化)を反映した組織運営をされているのではないかと思う。しかし、その根底には個人の素質に依存した運営の仕方が大半ではないかと思う。
大切なのは同じ言葉(言語、手法)でお互いの思いを共有する事ではないかと思う。しかし運営自体が個人の素質に依存していると組織編成が行われる度に運営方法が変わる度に困惑を生じ、生産性の低下を招く事になろう。僅かな時間であれば一時的な事だが、組織の不和により管理職自体が外される事も多く見てきた中では上司、部下共に不幸になる事も危惧する。
私自体、如何に生産性を上げながら、部下、上司共に活性化した組織運営ができるかを長い間苦悩してきた。
一つ、非常に参考になった事があったのでここにご紹介したい。
米軍が実施しているAAR(Action After Review)というのをご存知だろうか。

軍隊という緊迫した事態にも対応しなくてはならない時に部隊の意識の統制と確実な職務の遂行をする為に考えられた米軍がスタンダードとしているコニュニケーションスタイルだ。どんな緊迫した時でも部隊の役割を遂行する為に考えられた手法である。その為に非常にシンプルな考えに基ずいている。

やる事は部隊全員で意見交換を実施する事。ファシリテーションというコミュニケーション手法があるが、それに具体的なアクションプランを加えたものと考えて頂きたい。

やる事は以下の事を参加者全員で言葉を交わして確認しあう
①我々がやろうとしたのは何か?
②実際には何が起きたのか?
③なぜそうなったのか?
④次回我々がやろうとするのは何か?
ポイントは、この目的は「学びと改善」であり、任務に成功したか失敗したかは問わないし、あくまでも訓練であって評価ではない、という点。

日本の場合、事実を確認するのではなく、その起こった事に対して個人攻撃するような風潮を感じる。そうすると、その人は非難を恐れて言葉を発しなくなってしまう。
成果よりもその人の考え方、態度を探るやり方ではないかと思う。ある時は成果主義でありある時は協調性。そんな都合の良いオペレーションでは裏表がある部下の考え方を助長してしまうように思う。
今の時代、社会全般でリスク回避が最重要事項である事は仕方ない事と思う。しかし、何か新しい事をすれば何か失敗もあるものだ。何もしない人を評価し、チャレンジして失敗した人の責任を問いただすようであれば組織のやる気をなくすだけだ。
本当に大事な事は本気になれる部下を育てる事。部下のチャレンジは何にも変えられない宝として評価する事ではないかと思う。その為には今起こっている事実を素直に言える風土が大切ではないかと思う。

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