不動産を買う事は人生に何度あるであろうか。
不動産業は特に情報の非対称性で商売が成り立っていると言われる。
物件の情報は宅建業法において重要説明義務を課せられているが、実際買い手が把握できる情報は通り一辺倒の内容しかなく、一方的に説明されるだけである。
本当にこれらの重要事項の説明が理解できている方がどの位いるのか。
不動産業者は判らない事をいい事に、判らない事を知りながら何度も説明する。
これは親切な業者と印象つけるためであろう。
一方、新築の注文住宅も本当に施主の思いを実現できる設計者はいるのであろうか。
これは設計者が悪いだけではなく、施主の予算が注文住宅の予算に合わない事もある。
昔ながらの一流の工務店は坪百万からでないと建売とたいして変わらない材質しか選べないと言う。田舎にいくと平家で大屋根の大きな玄関の住まいには概ね、立派な框の材が待ち構えているものである。玄関材を見るだけでも家のグレードが見て取れる。
私は家の格は門からのエントランス、ファサードの出来と屋根構えで家の品格が決まると思っている。贅沢な造りとは無駄がある空間(ゆとり)の演出なのかもしれない。
さて話は逸れたが、今住んでいる住まいの価値、これから購入しようとしている住まいの価値を正確に把握できる方がどの位いるであろうか?
不動産業者に査定してもらえば正確に把握できるであろうか。答えはノーである。
実は不動産業者は建物(建築)の事を判る人は少ない。(建築設計事務所兼不動産業者ならば判る)ではどのように査定するのか。
不動産の価格査定方法は正確には3つある。取引事例比較法(いわゆる相場感というやつだ)、収益還元法、原価法。どれを使っても良い。
勘違いして欲しくない事は自分の家、購入予定の家と同じ条件など、どこにも無いという事だ。そして一番怖い事は例えば、自己不動産を売却する時であれば他社よりも一番高い値段を平気で言ってくる事。売却しようとする人は一番高く売ってくれると勝手に思い込んでしまうからだ。しかし、決して高くは売れない。相場があるから。
この時に重要になるのが売り手が相場を把握出来ているかどうか。
これが情報の非対称性である。
知らない人は損をする。だから商売が成り立つ。
どこの不動産業車のホームページも査定無料と書かれているが情報を予め開示している業車などどこにも無い。一般の方は翻弄するはずだ。
ネット社会の今でさえそんな事で悩んでいる人が多々いる。
もう一つの観点では空き家問題がある。これらももっと情報開示ができれば新たな活路が見つかるはずだ。
そんな思いがあり実は総務省統計局のOPENデータと言う信頼できる情報を元に不動産のビックデータ解析を有志の方と解決に向けて取り組んでいる。
http://geeo.otani.co
まだ第一歩ではあるが情報のopen化に向けていろいろとツールを整備している途中であるので興味のある人はご連絡頂きたい。
mi.hasedon@gmail.com
0 件のコメント:
コメントを投稿